前回は不動産一括査定を利用する前に知っておくべきこと、注意点についてお話ししました。
今回は、実際に自分が不動産一括査定を利用する時にはどのようにするのが良いのか?査定入力から業者の選定、媒介契約までの流れについて、不動産会社からの目線で解説します!
目次
不動産一括査定の流れとうまく利用するポイント
①できれば事前に大まかな相場を確認しておく
自分の物件と似たような物件が、近隣ではいくらで売り出されているのか?をSUUMOやホームズ等のポータルサイトでなんとなくでも確認しておくと良いですね。
いざ不動産会社とやりとりするとなった時に、提示された価格が高いのか低いのか等の感覚をつかむことができます。
いきなりちょっとハードルが高そうな事を書いてしまいましたが、これは時間に余裕があればでも良いと思います。
自分で調べていなくても、不動産会社も直近の売り出し情報等の資料はある程度持ってきてくれると思います。
似たような物件を探すポイントとしては、
・物件種別(土地・中古戸建・マンション)
・最寄り駅と駅からの距離
・土地と建物の面積
・築年数
あたりが自身の物件と近いものを検索してみると良いです。マンションの場合は同じマンションが売りに出されていれば分かりやすいですね。
業者がリノベーションしている物件はその価格が上乗せされて元の価格が分からなくなってしまうので、リフォームされていない物件を見るようにしましょう。
②実際に不動産一括サイトから査定依頼をしてみる。
1分で入力が終わるような書き方をよくされていますが、物件情報を全て把握していて入力に慣れた人でも1分は無理じゃない?と思う分量の質問項目が出てきます。
事前に物件の資料等は手元に準備しておくと良いですね。
資料と言うと用意するのが面倒な感じがしますが、最低限必要なのは物件の住所。あとは面積、築年数が分かれば良い、くらいです。
面積と築年数はおおよそでも査定可能ではありますが、ここがずれると査定額もずれてくる可能性がある為、資料があるのであれば確認しながら入力しましょう。
資料が無く、記憶している面積も正しいか分からない場合は備考や要望欄にその旨を記載しておくと良いですね。
査定依頼の入力画面で主に聞かれること
・物件種別(マンション、戸建て、土地)
・物件の住所
・土地面積(マンションの場合は不要)
・建物面積(マンションの場合は専有面積)
・間取(2DK、3LDK等)
・築年数
・物件の所有者(名義人)と自分との関係(続柄)
・物件の現況(空き家なのか、自分で居住中なのか、他人に賃貸中なのか)
・自分の氏名、電話番号、メールアドレス、(査定物件に居住中でない場合は)住所
・他人に賃貸している物件であれば、月額賃料
このあたりの情報があれば大体どのサイトでも入力に困らないかと思います。
他には、
・売却希望時期(「できるだけ早く、〇ヶ月以内、1年以内、それ以上」等)
・価格希望(「時間がかかっても良いから高く売りたい、安くても良いからとにかく早く売りたい」等)
のような売却に関する希望も聞かれたりしますので、そのあたりも考えておくとスムーズですね。
③査定依頼の送信
不動産情報の入力が終わると、不動産会社へ査定依頼を送信する画面となります。
送信先の不動産会社はサイトによっては加盟会社の中から2~6社程度選べることもありますが、自動で選定してくれる場合もあります。
選べる場合はお好みで良いですが、大手だけで固めてしまうのではなく、査定地の近隣に事務所がある、地域の不動産会社も1~2社以上は入れておくことをお勧めします。
④査定の提示を受ける
査定依頼送信後は電話が複数かかってきます。
査定に必要な情報について確認もあったりするので、基本的には電話に出られるタイミングで査定依頼を送信するのが良いですね。
電話に出られないタイミングであれば、メールで連絡して欲しい旨を備考欄等に書いておきましょう。
その後は各社がそれぞれの方式で査定額を提出してきます。
「少しでも高く売るために、とりあえず会って詳しくお話しましょう」と言ってくる業者もいれば、ひとまずはメールや郵送でざっくりの査定書を送ってくる業者もいるでしょう。
これに関してはどちらのやり方をする業者が良いということもないので、やりとりをする中で「会っても良い」と思える業者を見つけましょう。
ただ、この段階で出せる査定額はあくまで机上査定。立地条件や築年数・面積等から算出したざっくりの金額になります。
売却を始める時までには、実際に物件を見てもらい、訪問査定で最終的な査定金額を確認しましょう。
この段階まで各社の査定額は確定できないので、最低でも2社~3,4社くらいは話を聞けると、偏った意見にならず良いと思います。
⑤業者の選定
各社の話を聞いたら、どこに売却を任せるのかを検討していきます。
最高値は信用しない方が良い?
前回のコラムで、「最高値の査定には注意」とお話をしました。
とはいうものの、最高値を提示した業者が全て悪かというと、そうとも限りません。
相場上昇の情報に付いていけていない業者であれば安い査定額が出てしまいますし、わざと相場より高値を出すような業者がいなければ、正しい相場の価格を付けた業者が最高値になる可能性もあります。
業者を選ぶ時のポイントについては後半で解説します。
媒介契約の種類
1社だけに任せるのであれば「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」を、複数社に任せるのであれば「一般媒介契約」を締結します。
3種類の媒介契約の内容については下記のコラムで以前にご説明しておりますので、詳しくは以下のコラムをご覧ください。
媒介契約を締結したら、いよいよ売却活動スタートとなります。
不動産会社と連携を取り、買主様との交渉をうまく進めていきましょう。
売却を任せる不動産業者の選び方
ここからは少し話を戻して、売却を任せる不動産業者は何を基準に選べば良いのか?
最低限押さえておきたいポイントを解説します。
営業の実態がある
詐欺師等に出会う事はそうそう無いかもしれませんが、高額の取引を任せるわけですからきちんと宅建業の営業許可を取得しているか確認しておきましょう。
店舗に行けば、入り口付近や接客場所等、お客様から見える場所に掲出してあるはずです。
レインズや大手ポータルサイトに掲載してくれる
専任媒介契約、専属専任媒介契約であればレインズへの掲載は必須です。
また、ほとんどの方がインターネットで物件探しをする時代ですから、大手ポータルサイト(SUUMO、at home、HOME’S)の3つには掲載して欲しいところです。
査定額にしっかりとした根拠がある
査定額に関しては結局のところ、提示された価格が相場からかけ離れていないかどうか、価格の根拠があるのかどうかが大切になってきます。
直近で販売されていた(現在販売されている)類似物件にはどのようなものがあり、それがいくらで売れたのか。
そのあたりを見ると相場の価格が分かってくると思います。
しっかりした業者であれば、会って話す時にはその地域の相場が分かる資料を持ってくるでしょう。
その業者が相場の価格をしっかりと分かっているのか?
他の業者より(相場より)高い金額を提示してきたのであれば、なぜ高く売れるのか?
を深く聞いてみましょう。
その理由に納得がいくのであれば、高値をつけた業者に任せてみるのも良いと思います。
高値を付けているにも関わらず価格の根拠が説明できないのであれば、それこそ正に「気を付けた方が良い業者」です。
査定額の根拠としてのNG事例やOK事例は長くなるので次回のコラムで解説します。
担当者が信頼できる
「この人なら任せられそう」と思える営業マンに出会えたのであれば、それも大切なことです。これに関しては、ポイントは人それぞれかと思います。
挨拶がしっかりしている、礼儀正しい、誠実そう、業界歴が長い、知識や経験が豊富、フィーリングが合う、等々。
+売る為の戦略
ここまでは最低限の足切りラインだと思います。
あとは売る為の戦略が各社あると思いますので、それを比較して良いと思う業者に任せましょう。
決めきれない場合や信頼できる業者がいない場合は、専任ではなく一般媒介契約で複数社に任せることも視野に入れておくと良いですね。
まとめ
不動産一括査定の利用の流れや媒介業者を選ぶポイントについて解説してきましたが、いかがでしたか?
一括査定サイトを利用する前に、イメージをつかんで頂けたら幸いです。
「査定額の根拠が大事」と言っても、営業マンに上手いこと言われるとなんでも信じてしまうかも、、という方の為に、次回のコラムでは「高値の根拠」のNG例について解説します。
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最後までご覧いただき誠にありがとうございました。